ベスト合唱100
男声・混声・女声合唱のおいしいとこ取りのCDです。組曲が全曲入っていないので、そのあたりちょっとストレスですが、いろいろな曲を聴ける良さはあります。昭和の時代に合唱をしていた人たちにとっては、かなり流涎モノの作品集だと思います。
日本でいちばん大切にしたい会社
本書は6000社を超える中小企業の訪問調査を行ってきた大学教授が,「正しい企業経営とは何か」を提示している.その中で,規模は小さく,有名ではないが,正しい経営を行い,着実に業績を挙げている会社を「日本で大切にしたい会社」として,5社ほど詳細にその事情を紹介している.
本書によると,業績の悪い会社の経営者は,「景気や政策が悪い」,「業種・業態が悪い」,「規模が小さい」,「ロケーションが悪い」,「大企業・大型店が悪い」という“5つの言い訳”をしているという.つまり,業績が悪いことを会社の外部環境のせいにしているということである.しかし,著者が本書で紹介している5つの会社は,そのような言い訳は一切せず,そのような劣悪な外部環境下でも,着実に業績を上げているという.いかに経営者の経営理念や経営方針が,企業の健全な成長に大きな影響を与えているかということがよく分かる.
本書を通して,小さいながらも頑張っている会社が,日本にも少ないながらも存在していることが分かり,大変勇気づけられ,日本の将来に明るい希望を見出すことができた.現在,日本では100年に1度の経済不況と言われ,上記5つの言い訳をする会社が多いが,そのような経営者にぜひ本書を読んで,自社の経営に活かして欲しいと思う.
働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)
わたしは「働かないアリ」なので、実に共感を覚えて
購入した。
タイトルは本書のことばだ。
優等生とは一見、社会の仕組みに則って俊敏に対応し、
社会に貢献しているように見えるから、先生から誉められる
ことが多い。(わたしは褒められたことが、ない。)
アリのコロニーでは、素早く動き食料を巣に運ぶアリと
全然働かないアリ(わたし)がいる。
大きな食料が見つかると、普段働かないアリも出動して運ぶ。
(もちろんわたしも出動し、しかも非常に良く働く。)
皆が腰が軽く、食料が見つかる度にいちいち一斉に出動して
いたら、効率の悪いこと夥しい。
腰が軽いアリと重いアリがいるから、誰も命令しなくても
不必要な数のアリが出動せずにすむのだ。
皆の後をついて行かないヘソ曲がりもいる。
でも、そんな奴がいるからこそ、近道発見という成果も生まれる。
実に人間社会と、よく似ているではないか。
地球上に現れた生命はただ一種類だと著者はいう。
全ての種はそれから派生したのだそうだ。
であれば、似ているのは当然かも…。
しかし、大きな違いがある。
命令されてやるのが、人間。
命令されなくても、自然にそう動くのがアリ。
辟易するほど、人間社会は複雑だ。
「命令されなければ動かない」ことで、複雑さは増す。
複雑になることは「完全な適応」に近づくことだと著者は
言う。
そうだとすれば、それは絶滅の一歩手前にいる、という
ことかもしれない。
知的好奇心とともに想像が広がる、楽しい一冊だ。
続刊を期待したい。